製造業でデータをどう見よう?ExcelとBIツールの使いどころ

こちらの記事は、MEX2025で展示していたコンテンツを、ブログ用に再編したものになります。
はじめに
FA(Factory Automation)業界の現場で、これらの言葉をよく耳にすることがあります。また近年では、IoTやDX導入の流れの中で、現場の見える化やデータに基づく判断が求められるようになりました。
現場ではまだまだ手作業で計測・集計をしたり、ホワイトボードで生産計画や装置状態を共有しているところが数多くあります。
まずはそのデータ群をデジタル化することは必要ですが、その後集計・共有するのに便利なツールとして、BIツール(Business Intelligence Tool)というものがあります。
BIツールって何?
BIツールとは、
- 簡単に言えば「データの分析・可視化・共有」を行うためのツール
- もう少し難しく言えば Business Intelligence つまり「経営戦略の意思決定への支援に関する仕組みや手法のこと」
を指します。
Excelのような表計算ソフトとは異なり、複数のデータをまとめてグラフ化したり、ダッシュボードで共有したりできます。製品によっては、、リアルタイムに描画することも可能です。またデータの深堀(ドリルスルーと言います)が可能なため、どんどん「なぜ」を掘り下げていくことも可能です。

製造業にどう役立つの?
特にFA業界では、
- 設備の稼働状況や停止理由
- 工程ごとの不良発生率
- 工場間の生産性のばらつき
- 生産計画と実績の差異
などの膨大なデータが日々現場で蓄積されています。
BIツールを使えばそれらを一元管理・可視化・分背し、生産における改善のヒントにつながる情報を発見しやすくなります。

ExcelとBIツールの違いとは?
もちろん、Excelのような表計算ソフトを使用したほうが良い場合もあります。以下の図に、Excelを使ったほうが良い場合と、BIツールを使ったほうが良い場合を、こちらのサイトを参考にまとめてみました。

参考にしたURL:https://www.justsystems.com/jp/lab/bi/bi-compare.html(BIツールとExcelで何が違うのか?動画と表でまるわかり!/Data Management Lab)(2025.07.15現在)
こんな場面で使える!製造業のBIツール活用例
設備の稼働率・停止要因を表示
PLCやMES等の各設備から取得したデータをもとに、ライン別の稼働状況や停止理由をBIツールでグラフ化できます。全体の稼働を管理する人が、一元的に装置状態を把握することが可能です。
不良品の発生パターンを分析
検査工程の結果データをBIツールに接続しし、時間帯・品種・担当者別に不良の傾向を可視化できます。「どこで、どんな不良が、いつ起きやすいか」が一目でわかるダッシュボードにすることも可能です。
生産計画と実績の差を見える化
様々な形式で保存されている日報データや実績ファイルを集約し、計画と実績の差異を自動計算できます。管理者はBI画面を開くだけで、日々の確認作業が大幅にラクになります。
北菱電興がサポートするBI導入(Power BI/Tableau)
とはいえ、「導入が難しそう…」「うちの現場データは特殊だし…」という声もあると思います。北菱電興では、FA業界のお客様向けに、以下のような支援を行なっています。
- Power BI/Tableauの導入・初期設定サポート
- 現場の方や管理者からのヒアリングに基づいた、ダッシュボードの設計支援
- PLC、センサー、Excel、Dデータベース等の既存データとの接続支援

まずは日報の可視化から始めたい…

月次レポート作成の工数を減らしたい…
そんなところからでも構いません。ご相談は、お気軽に。
